soy-curd's blog

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牧野修『月世界小説』読んだ

牧野修『月世界小説』読んだ。牧野修といえばキチガイじみた文章をこれでもかと叩きつけてくる芸風で有名だけれど、この『月世界小説』もその芸風の最先端というかんじがする。

囁くような少女たちの忍び笑いが終始聞こえている。肘で脇腹をつつき合う姿が目に浮かびそうなほどリアルだが、これは<<駆流>>MM二十四式飛行隊のエンジンノイズだ。

こんな文章を書けることだけでも信じられないが、このノリで文章をどんどん崩壊させ、ついでに世界を壊していく。その構成がすごい。

しかもこの本、あの懐かしの脚注弾*1も出てきて、泣きそうになった。小説を読んで精神を崩壊させたい方にはお勧めの本。

月世界小説 (ハヤカワ文庫JA)

月世界小説 (ハヤカワ文庫JA)

*1:脚注に記述されたとおりに登場人物が攻撃される弾丸