soy-curd's blog

へぼプログラマーです [https://twitter.com/soycurd1]

トヨタ生産方式読んだ

トヨタ生産方式読んだ。サブタイトルに『脱規模の経営をめざして』と書いてあるが、読了後に脱規模なんて単語本文にあったか?という気分になった。目次にもその文言がなく、謎。

内容は二つで、『ジャスト・イン・タイム』と『自働化』が生産の肝であるだという話だった。ジャスト・イン・タイムのほうは、「大量生産だと工程毎に無駄(在庫)が出る」-> 「無駄がでないように必要な分だけ必要なタイミングで作る」ということで、それを実現する方法がカンバン。カンバンを使うと、後工程は前工程に必要な部品を必要な時に要求し、それをもらうことができる。 アジャイルサムライで言うと、WIP(仕掛中のタスク)は4つまでで、イテレーションのない開発をカンバン方式として紹介しているが、これは結局、タスクをどこかで溜めてしまうと、後回しになったり、結局リリースされなかったりすることを防ぐためなのだろう。そこが在庫とのアナロジーになっている。

自働化については「ポカヨケ」とかの仕組みと一緒に説明されていて、機械・ライン・チームは、故障すると自動で止まる。変な部品を後工程に流したりして、後で人手で直す、みたいなことを防ぐためだ。そのために、そもそも人が、ミスをしないように機械やラインを設計したりもする。これについてはCIの考え方が対応する気がする。タスクを回していくなかで、常に高品質でバグのないプロダクトを保つため、こまめにテストし、デプロイする。

本を読んで、脱規模という単語自体は見当たらないが、そのような考え自体はいたるところで示唆される。大量生産できない市場環境の中で、いかに無駄を省いて(真の)生産性を上げるかについて繰り返し語られるからだ。微視的な効率が、巨視的なレベルでの効率を築いていくことに対する、こだわりが伝わってくる。

GitHubのエクステンションサービスでZenHubというものがあって、これがあるとGitHubのissueをカンバンっぽくすることができたり、バーンダウンチャートを見れたりする。これを見るだけでアジャイルしてる感があるので満足度があるのだけれど、何も考えずこれだけ使ってもただ雰囲気だけアジャイルっぽいことをしてるだけなのでたぶん意味がなかった。ただ、今回トヨタ生産方式を読んで思想的なものを学ぶことができたので、今後はよりアジャイルっぽい状態でアジャイルできると思う。

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして

トヨタ生産方式――脱規模の経営をめざして